130人が命を落とした2015年のパリの同時多発テロから3年となった13日、惨劇の現場で追悼式典があった。遺族のほか、フィリップ首相やイダルゴ・パリ市長らが参加。郊外のサッカー場「スタッド・ド・フランス」や街角のカフェ、コンサートホール「ルバタクラン」などを巡り、犠牲者の名前がひとりずつ読み上げられた。
ルバタクランを訪れたクラリス・フォールさん(27)は3年前の夜、現場に居合わせた。楽屋のトイレに逃げ込んだ後、屋根裏へはい上がって逃げた。毎年追悼に訪れるのは「自分が助かったことに罪悪感さえ感じるから」という。「事件前と同じようにコンサートに通うことが私自身の治療だけれど、このルバタクランの中にだけはまだ入れない」と語った。(パリ=疋田多揚)