(20日、サッカー国際親善試合 日本4―0キルギス)
森保ジャパン、キルギスに快勝 山中・原口ら計4発
停滞ムードを破るような一番の大歓声が起きたのは選手交代のときだった。
後半14分にFW大迫、MF堂安、同27分にMF中島、MF南野が投入された。森保体制の攻撃陣を引っ張るいつもの4人だ。
攻めのスピードは一気に増した。同27分、縦パスに反応した大迫が右足で流し込めば、その1分後には南野、堂安がつなぎ、中島が右足で4点目を決めた。
「自分にプレッシャーをかけてピッチに入った。一緒に入った選手と、無理やりでも前線にパスを出そうと話していた」と堂安。格下のキルギス相手にリスクを冒さず、攻めあぐねた先発陣とは違う意識の差だ。
自陣に引きこもる相手をどう崩すか。アジア杯の予行演習として組まれたカードなのに、前半は相手に合わせる緩慢なプレーが多かった。「(GKがミスした)ラッキーな2点目が入っていなかったら、ベタ引きされて苦しんだかも」と主将吉田は振り返った。
16日のベネズエラ戦から先発全員が入れ替わった。過密日程のアジア杯を見据え、森保監督は「2チーム分の選手層を持ちたい」ともくろんだ。しかし、国内組中心のメンバーはその期待に応えられなかった。FW北川は「スピードが違った。前線の質が格段に上がった」と認めた。
もちろん指揮官は「実力差はあるかもしれないが、経験を積むことで伸びていく可能性がある」とフォローしたが、現状の選手の立ち位置は明確になった。(金子智彦)