宇宙の次は、ゴルフ界へ進出――。衣料品通販サイト運営会社「ZOZO(ゾゾ)」が、賞金総額約11億円の米男子プロゴルフのツアー大会を来秋日本で初開催すると発表した。同社の前沢友作社長は「ZOZOの世界的な認知拡大が一番の目的。世界的にも見たことないような大会にしたい」と語った。
賞金総額11億円 ZOZO、宇宙の次は米ゴルフツアー
6年間のスポンサー契約
ZOZOと米男子プロゴルフツアーを運営する「PGAツアー」が20日、都内で会見した。大会名は「ZOZOチャンピオンシップ」で、6年間のスポンサー契約を締結した。
ZOZOは、ITを活用して体形にぴったり合った服を販売する「ゾゾスーツ」を手がける。前沢社長は「ゴルフクラブも入念なフィッティングをしてクラブを選択する。ゴルフとファッションは似ている」と話した。
前沢社長は9月、民間初の月周回飛行計画を米宇宙企業のスペースXと契約したと発表。2023年打ち上げを目標に、社長は自身のほか、芸術家を招待しての月旅行実現を目指している。会見で報道陣から「ゴルフ選手を招待することはあるか」と聞かれ、前沢社長は「誰を連れていくかは決まっていない。幅広い視野で声をかけたい」と応じた。
「ムーンショット打つつもり」
米ツアーで活躍する松山英樹は「声がかかるなら行ってみたい」と要望した。前沢社長は「『ムーンショット』(壮大な挑戦)という言葉がある。今回のPGAツアーで、ムーンショットを打つつもりで頑張っていきます」と意気込んだ。
日本ゴルフツアー機構(JGTO)の青木功会長は「日本で世界最高のトーナメントを見ることを夢見てきた。もうちょっと若かったらやってみたい」と語り、会場を和ませた。「日本選手のモチベーションが上がってくれることを期待している」とエールを送った。
来年の大会は10月24~27日、千葉の習志野カントリークラブで開催する。賞金総額は日本国内最高の975万ドル(約11億円)、優勝賞金は175万ドル(約2億円)。JGTOによると、今季の国内ツアーの最高賞金総額は2億3千万円、優勝賞金は5200万円で、それらと比べても破格の大会となる。
大会には米ツアーのポイントランキング上位60人のほか、日本ツアーの出場枠もあり、計78人が出場する。(浅野有美)