男子ゴルフのダンロップ・スリクソン福島オープン(福島・グランディ那須白河GC 6961ヤード=パー72、賞金総額5000万円、優勝1000万円)は30日、降雨によるコンディション不良のため最終日が中止となり、第3ラウンドを終えて首位だった23歳の星野陸也が通算20アンダーで今季初勝利を挙げた。昨年のフジサンケイクラシック以来のツアー通算2勝目。2打差の2位は秋吉翔太。岩田寛は3位、今平周吾は5位。石川遼、池田勇太は29位だった。大会は3日間の54ホールに短縮され、賞金ランキングへの加算額は75%。(時事)
万能型の飛ばし屋に成長
最終日。星野はクラブハウス内を移動中、中止のアナウンスを聞いた。思わぬ形でツアー2勝目を手にし、「きのうのスコアが報われた」。初々しい笑顔がはじけた。
3日目に通算20アンダーまで伸ばし、2打差の首位で迎えていた。逃げ切る自信はあり、「30アンダーまでいったら格好いいなと思っていた」。そんな野望は雨に流されたものの、「実力を出し切った成績。納得している」と胸を張った。
昨季の初優勝に満足せず、トレーニングを積み重ねている。若き飛ばし屋の飛距離は今季、10ヤードほど伸びた。部門別データも分析して課題の改善に努め、昨季24位の平均パットは今大会終了時点で1位。9部門のトータルポイントランキングでも2位につけ、万能型に成長した。
将来の米ツアー参戦を目指す23歳にとって、今季新設された日米共催のZOZOチャンピオンシップ(10月、千葉・習志野CC)は大きなモチベーション。出場権獲得には直前の賞金ランキング上位に入ることが必要だけに、今季の2勝目も早く欲しいところだ。その先に見据える目標は「賞金王になる」。力強く言い切った。