スカイマークで機長の乗務前の飲酒などが原因でフライトが遅れた問題で、同社は22日、約250人のパイロット全員に持ち運び可能なアルコール検知器を貸し出す再発防止策などを盛り込んだ報告書を国土交通省に提出した。このほか、ストローで息を吹き込み、すぐに記録が保存できる検知器も導入するという。
同社では14日、乗務前の簡易な飲酒検査で機長からアルコールを検知。直後にストローを使った精密な検知器で再検査するはずが、検査方法が分かる職員がいなかった。このため同社のアルコール基準(呼気1リットルあたり0・15ミリグラム)に触れたか判断できないまま機長を交代させ、乗務予定便の出発が23分遅れた。
同社は、検査方法を徹底できなかったとして運航本部の責任者らの処分も検討するという。
22日午後に国交省を訪れた市江正彦社長は「関係者のみなさまに多大なご迷惑をかけたことをおわび申し上げます」と話した。(贄川俊)