同居する妻と長男に依頼され2人を殺害したとして、嘱託殺人の罪に問われた内藤寿樹被告(69)に対する判決公判が28日、岐阜地裁であった。小川結加裁判官は「2名を死亡させた責任は重い」としたが、内藤被告がこれまで家族の身の回りの世話をしてきたことなどから「非難できる程度は限定的」として、懲役3年(求刑懲役7年)を言い渡した。
判決によると、内藤被告は妻の京子さん(当時69)と長男の克規さん(同36)に頼まれ、昨年11月25日に京子さんを、翌26日に克規さんを、いずれも大野町の自宅で、ネクタイで首を絞めて殺害した。
弁護側は執行猶予付きの判決を求めていたが、判決について、「犯行に至った経緯は、くんでもらったと思う」と話し、控訴については検討するとした。
気づけば妻の首にネクタイを
初公判、白髪頭の内藤被告はグレーのトレーナーにジーパン姿で法廷に立った。背中を丸めて起訴内容を「間違いありません」と認め、時折、涙声で被告人質問に答えた。
事件当時は、長女を含む4人暮…