岐阜市で中学3年生の男子生徒がマンションから転落死したとみられる問題で、死亡した男子生徒がいじめを受けていたことを疑わせるメモを同級生が担任教師に渡していたのに、紛失していたことがわかった。学校側は市教育委員会とメモの内容を共有していなかったという。
4日夜に開かれた中学校の保護者説明会で、出席した保護者が学校側の対応をただし、明らかになった。
市教委によると、5月末、男子生徒の同級生がメモ1枚をノートに挟んで学級担任に提出。「物を隠された」「(男子生徒を)見下す」などの内容が、時系列で書かれていたという。
受け取った学級担任はメモをもとに、男子生徒とトラブルがあったとみられる同級生を指導したが、その後メモを紛失。学校側は、「物を隠される」などの情報が寄せられたことを市教委に報告していなかったという。
死亡した男子生徒の自宅からは、いじめをほのめかす内容のメモも見つかっており、岐阜県警はいじめを苦に自殺を図った可能性もあるとみて調べている。