岐阜県高山市の介護老人保健施設「それいゆ」で入所者5人が死傷した事件で、傷害致死の疑いで岐阜県警に再逮捕された元職員の小鳥(おどり)剛容疑者(33)が、死亡した入所者女性の介護を「(ほかの職員と)2人でやった」と話していることが、接見した弁護士への取材でわかった。容疑についても「やっていない」と説明したという。
それいゆ死亡入所者、胸も骨折「介護ではできないけが」
県警などによると、小鳥容疑者は2017年8月12日、入所中の中江幸子さん(当時87)に暴行し、肋骨(ろっこつ)を骨折させるなどして、死亡させたとされる。小鳥容疑者は同日午後3時ごろ、ほかの職員と中江さんのおやつ時の介助をしたといい、その後、2人になったときに中江さんに暴行したとみられるという。
一方、弁護士によると、小鳥容疑者はおやつの後の介護について「2人でやった」とし、中江さんに異変があったことは、施設に救急車が呼ばれたことを聞いて知った、と話しているという。
施設では17年7月末~8月中旬、高齢の男女5人が相次いで死傷。県警はうち1人の女性(当時91)への傷害容疑で3日に小鳥容疑者を逮捕した。県警はほか3人の死傷への関与について慎重に調べる。