名古屋市中区で9日、将棋イベントがあり、佐藤天彦名人(30)と高校生棋士の藤井聡太七段(16)が非公式の公開対局に臨んだ。約800人のファンが見守るなか、藤井七段が120手で佐藤名人を破った。
2人は1月、名古屋市で指された朝日杯将棋オープン戦(公式戦)の本戦準々決勝で対戦し、藤井七段が勝利。当時はまだ中学生の四段棋士で、将棋界の頂点に立つ名人を破る「大金星」だった。藤井七段は佐藤名人に2連勝。解説を務めた斎藤慎太郎王座(25)によると、公式戦ではほとんど例がない戦型となった。藤井七段は「序盤から一手一手が難しい将棋だった」。佐藤名人は「苦しい展開が続いて差がついてしまった」と振り返った。
記者会見で佐藤名人は「(群雄割拠の将棋界で)タイトルに挑戦できそうな人は多いが、藤井七段は上位にいる。タイトルに手が届く勢いがあり、10代のうちに獲得する高い可能性がある」と指摘。藤井七段は「トップ棋士との対局で感じた課題や弱さを克服できれば、その先にタイトルが見えてくる」と話した。
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