産業革新投資機構(JIC)の田中正明社長は10日の辞任表明の記者会見で「一度正式に提示した報酬の一方的な破棄という重大な信頼毀損(きそん)行為で決定的なものとなり、経産省との信頼関係を回復することは困難という判断に至った」と述べた。
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経産省への不信感は何度も口にした。「経産省が掲げた『投資事業という金融機能を活用し、将来の産業競争力を強化し、新事業を創出する』という理念に共感して集まったが、経産省の姿勢の変化により、目的達成が実務的に困難になった」とも述べた。
自らの辞任のタイミングについては「現時点では明確に決めていない。採用した人をどうするか。さまざまな残務処理がある。その上で去っていくことが必要だ」と話した。
その上で「今後の体制は私の口…