トランプ氏に挑むのは誰か。2020年の米大統領選に向け、野党・民主党の候補者選びレースが始まった。意欲を見せたり、立候補を取り沙汰されたりするのは40人に近い乱立状態。そんな中、新星と呼ばれる男の去就が注目されている。(デモイン=土佐茂生)
「オバマ再来」民主に新星 分断あおらぬ演説、聴衆熱狂
イマジン流れ涙…「未来のオバマ」敗北宣言で語った希望
「20年にはホワイトハウスを取り返すぞ」
20日夕、米中部アイオワ州の州都デモインで民主党の急進グループがイベントを開き、企業家やオレゴン州の上院議員、同性愛者を公言するインディアナ州の市長、カリフォルニア州の下院議員ら大統領選に意欲を見せる4人が次々と演壇に立った。
アイオワは、民主党の正式な候補者を決める党員集会が、他州に先駆けて20年2月3日に開かれる。9カ月に及ぶ長い大統領選のスタート地点となる場所だ。
集まった約200人の参加者は4人の発言に拍手を送った。が、会場にいた組合幹部のジム・ギャレットさんは「残念だけど誰も知らない。アイオワの党員集会では一人も残れないと思う」と首をすくめた。
11月の中間選挙で民主党は、女性や若者、黒人や移民、性的少数者らに訴えて反トランプ票を掘り起こし、党のイメージ色にちなんだブルーウェーブ(青い波)戦略をとった。下院で民主党は勝利。得票を全米で合計すると、民主党が約5953万票(得票率は53・2%)だったのに対し、共和党は約5052万票(同45・1%)にとどまり、900万票もの差が開いた。自信を深める民主党は、トランプ大統領を2年後に破ることを目指す。
問題は、誰が出るかだ。
意欲を示す者が続々と現れてい…