入居者が死亡した災害公営住宅(復興住宅)にペットや荷物を残したままにしているとして、宮城県気仙沼市は27日、相続人を相手取り、住宅の明け渡しなどを求める訴えを仙台地裁気仙沼支部に起こした。
訴状などによると、相続人は関東地方に住む50歳代の女性。同市唐桑町の復興住宅(戸建て)で一人暮らししていた80歳代の女性が6月に死亡したが、相続人はその後もテレビや冷蔵庫などの荷物を置き、室内で猫を飼育して住宅を占有しているという。このため、市は住宅の明け渡しと、住宅の修繕見込み費577万円や滞納家賃約59万円などの支払いを求めている。
市によると、相続人とは連絡が取れていないという。12月定例市議会で提訴の議案が可決されており、菅原茂市長は「長期間にわたって周辺住民に心配をかけているので、早期に解決を図りたい」としている。(佐々木達也)