仙台市宮城野区の仙台東署東仙台交番で清野(せいの)裕彰巡査長(33)=警部補に2階級特進=が刺殺された事件で、宮城県警は22日、現場検証の結果を発表した。凶器はアウトドアなどで使われる先端がとがった重い包丁で、刃渡りと柄が各約20センチあり、殺傷能力が高いものだったという。県警は、別の警察官に撃たれて死亡した大学生相沢悠太容疑者(21)に、強い殺意があった疑いがあるとみている。
発表によると、交番の床には凶器の包丁のほか、連射式のエアガンのようなもの1丁とエアガン用のBB弾数十発が落ちていた。相沢容疑者が身につけていた二つのウエストポーチからは、別のエアガンや小型ナイフ2本が見つかった。1本が折り畳み式、1本は固定式だった。BB弾の弾倉数本とはさみ、ドライバー数本もあった。県警は、拳銃を奪う目的で交番を襲撃したという可能性も視野に調べている。
交番の敷地内には、相沢容疑者の家族のものとみられる自転車もあった。約700メートル東の自宅を出た後、自転車で訪れたとみて両親からも状況を聴いている。
清野巡査長の通夜が同日、仙台市内で営まれた。(山本逸生、窪小谷菜月)