仙台市太白区で6人が死亡した住宅火災で、この家に住む本間吉雄さん(72)とみられる遺体が階段付近から見つかったことが、捜査関係者への取材でわかった。内部が激しく燃えていることや目撃証言などから、宮城県警は屋内から出火したとの見方を強めており、19日朝から実況見分を再開した。
火災6人死亡、外傷なし 仙台、6歳・9歳ら一家か
冷静な兄、走り回る弟「来ない」 仙台の火災、6人死亡
火災の発生は18日午前2時20分ごろで、2階建て木造住宅が全焼し、階段のある北側は、屋根が焼け落ちるほど激しく燃えていた。遺体は本間さん一家6人とみられる。本間さんとみられる遺体の損傷が激しく、県警は19日午後から司法解剖する。
ベランダからは本間さんの孫の青木孝憲(たかのり)君(9)と孝龍(こうりゅう)君(6)の兄弟とみられる子ども2人の遺体が見つかった。子ども部屋は1階にあった。火の回りが早く、逃げ遅れた可能性がある。ほかに1階から大人1人、2階で大人2人の遺体が見つかっている。
外壁は焼け残った部分が多いのに比べ、屋内は激しく燃えていた。火は比較的短時間で家中に及んだとみられるという。外から火をつけたような形跡は見つかっていないといい、県警は屋内から出火したとみて火元の特定を進めている。
孝憲君が通っていた小学校では19日朝、周辺に教員らが立ち、登校する子たちに「おはようございます」と声をかけた。校門前まで車で送る保護者もいた。