(29日、バスケットボール全国高校選手権男子決勝 福岡第一85―42中部大第一)
桜丘・富永「将来NBAに」 高校バスケ3決で46得点
「高校生相手に勝つのは当たり前。内容も相手を圧倒しなければいけない」
これが、福岡第一の合言葉だった。11月3日の福岡県予選決勝。全国大会優勝経験を持つライバル・福岡大大濠を接戦で破って代表の座をつかむと、全員で誓った。
高校日本一だけでなく、その先も見据える。今月1日には国内最高の大会、全日本選手権で2次ラウンドまで勝ち残り、B1の名古屋Dと対戦。敗れたものの、「福岡第一のバスケはBリーグにも通じる」と河村勇輝(2年)は感じた。
夏の高校総体は河村と主将の松崎裕樹(3年)がU18(18歳以下)日本代表の活動のために参加できず、初戦で敗れた。その反省から、秋は河村、松崎以外の選手の個々の実力を高めることから始めたという。シュート練習を欠かさなかった古橋正義(3年)は「2年前に優勝したチームは2、3人が点を取るチーム。今は全体で取れるようになった」と振り返る。
決勝は第1クオーター(Q)から全開だった。リバウンドからの速攻でリズムをつかむ。第2Qで一時迫られたものの、松崎が3点シュートを3本決めるなど、要所で得点源としての役割を果たした。松崎の21得点を筆頭に、先発全員が2桁得点。どこからでも得点が取れる今年のスタイルを見せつけた。
初戦から全試合で20点差以上をつけ、決勝は史上初のダブルスコアで圧勝。松崎が笑った。「肩の荷が下りた。最後の最後で一番いい『第一』のバスケができた」(河野正樹)
■「分かっていたのに止められな…