米プロバスケットボールNBAのドラフト会議を翌日に控えた19日、日本人初の1巡目指名が期待される八村塁(米ゴンザガ大)がニューヨークで記者会見に臨み、「不思議な感じ。いろいろと一日を忙しく過ごして、良い経験をしていると思う」と心境を語った。
会見はNBA主催で、注目選手20人のみが呼ばれた。会場入りする際はサインを求めるファンに囲まれる場面もあった。十数社の日本メディアも駆けつけ、八村は「ようこそ、わざわざ遠くまで。日本のバスケのためにどんどん報道して下さい」と笑いを誘った。
1巡目での指名が予想され、ドラフト当日は有望選手が座る「グリーンルーム」に招待されている。八村は「評価をもらえていることはうれしい。中学でバスケを始めた頃から楽しむことを大事にしてきたので、明日のドラフトも楽しみたい」。一方で、「NBAに入ってからどう戦うかが大事。チームに貢献できる選手になりたい」と気を引き締めていた。
会見後は子ども向けのバスケットクリニックにも参加。パスを出したり質問に答えたりしてふれ合った。「服装とかしぐさも子どもたちに見られているんだなと感じた」と八村。「リーグの戦いだけでなく、コミュニティーのことも考えて活動するのがNBA。入る前にしっかり分かってよかった」。指名を前に、早くもプロ選手としての自覚が芽生えたようだ。
ドラフト会議は20日(日本時間21日)、ニューヨークのバークレイズ・センターで開催される。(ニューヨーク=松本麻美)