福岡市の高島宗一郎市長が市長選の公約に掲げたロープウェーをめぐり、市の有識者研究会は9日、費用面などから「博多港と博多駅の間にロープウェーを設置するのが望ましい」とする結論をまとめた。高島氏の公約にお墨付きを与えた形で、市はより詳細な建設費の算定などの作業を進める。
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市はこの日、新たに建設費の簡易な試算を提示。ロープウェーの場合、博多駅―博多港の2キロで101億円で、専用道路を走るガイドウェイバスの176億円、モノレールの369億円などと比べて最も低い、とした。
研究会では、博多港と天神とを結ぶ路線も検討したが、博多駅との路線だけで、博多港周辺の需要に対応でき、不要と判断した。
高島氏は2017年末、政治資金パーティーでロープウェー構想を披露。翌18年1月に有識者の研究会を立ち上げていた。昨年11月の市長選では、研究会の議論を引き合いに、「景観、輸送力、コストで圧倒的にロープウェーが優れている」として公約に明記。3選を果たした。