イスラエルのネタニヤフ首相は13日、シリアにあるイランの武器庫を狙って空爆したと発表した。同氏は過去数百回にわたってシリアで同様の空爆をしたことも認めた。イスラエルは敵対するイランがシリアに軍事拠点をつくる動きを警戒し、シリアのイラン関連施設への空爆を繰り返しているとされるが、公式に認めたのは極めて異例だ。
ネタニヤフ氏は13日の閣議で「ダマスカス国際空港のイランの武器庫を過去36時間以内に空爆した。シリアでイランに対して行動を起こす決意を証明した」と話した。またシリアでの過去の空爆は、イランとその支援を受けるシーア派組織ヒズボラの施設を狙ったものだという。
内戦が続くシリアをめぐっては、トランプ米政権が昨年末に駐留米軍の撤退を表明。イランの影響力が今後強まる可能性があり、ネタニヤフ氏はイランの牽制(けんせい)を狙ったとみられる。(イスタンブール=其山史晃)