南米ブラジル南東部ブルマジーニョで鉱業用のダムが決壊し60人以上が死亡した事故で、州警察は29日、ダムの安全性を組織的に偽ったため事故が起き、多数が死亡した疑いがあるとして、ダムを所有する鉱山会社ヴァーレや関係会社の従業員計5人を文書偽造や殺人などの容疑で逮捕した。ミナスジェライス州検察が逮捕状を請求し、州裁判所が許可した。
数秒で胸まで泥「これは人災だ」 ブラジル・ダム決壊
現地報道によると、逮捕された5人のうち3人はヴァーレ社の従業員、2人が関係会社の従業員で、いずれも技師などダムの管理などに関わるという。同日、捜査当局はミナスジェライス州にあるヴァーレ社事務所やサンパウロ市内の関係会社の家宅捜索をした。
州当局によると、29日時点で、死者は65人、行方不明者は288人になった。(サンパウロ=岡田玄)