福岡県は30日、九州北部豪雨被災者の仮設住宅からの引っ越し代助成などを盛り込んだ総額7061億3千万円の2019年度一般会計予算案を発表した。4月に県知事選と県議選を控えているため、4~7月の経常経費を中心とした暫定予算とした。2月6日開会の県議会に提出する。
17年7月に朝倉市や東峰村を襲った九州北部豪雨では、被災者が暮らす仮設住宅が今年の夏から秋にかけて、2年間の入居期限を迎える。そのため、県は新たな住宅確保の支援として、14億3730万円を計上した。この2市村では今月29日現在、350世帯841人がプレハブ仮設やみなし仮設で暮らす。
県は7月末までに、2市村に96戸の災害公営住宅を整備。仮設からの引っ越し費用として1世帯10万円を助成する。民間賃貸住宅へ転居する場合は、初期費用として1世帯20万円を上乗せする。
また、警察官の女性比率が昨年4月時点で7・3%と全国最下位となっているため、県警本部は394万円をかけて、警察署の更衣室や仮眠室などの女性専用施設を整備する。女性専用設備は全35署のうち24署で改修が必要とされ、来年度は9署で行う。
県は選挙後に暫定部分を含めた当初予算案を改めて組み直し、6月県議会に提出する予定。