日本音楽著作権協会(JASRAC)は4日、2018年度の著作権料の徴収額が1138億円に上り、史上2位となる見込みであることを明らかにした。音楽配信や動画投稿サイトなどネット経由での音楽利用のほか、昨年引退した歌手・安室奈美恵さんの「ファイナルツアー」を収めたDVDの売り上げなどが徴収額を押し上げたという。
アップルミュージックなどの定額聴き放題サービスや、ユーチューブなどの動画投稿サイトといった、ネット経由での音楽配信が中心の「インタラクティブ配信」の徴収額は前年度の1・3倍となる183億円に上る見込みという。
過去最高は07年度の1156億円。その後は東日本大震災の影響や音楽業界全体の縮小傾向により伸び悩んだ。だが、インタラクティブ配信の広がりのほか、ライブやコンサートなどの使用料の徴収も好調で、盛り返した。
JASRACは徴収した著作権料を管理手数料を差し引いた上で、作曲家や作詞家らに分配している。18年度の分配額は1126億円となる見込みで、これも史上2位の見通しという。(赤田康和)