大阪府堺市の竹山修身(おさみ)市長(68)の後援会が、2017年に政治団体4団体から受け取った寄付金計615万円を、政治資金収支報告書に記載していなかったことがわかった。竹山氏は6日、会見を開いて5日付で訂正したとし、「会計処理がずさんだった。意図的に隠したわけではない」と釈明した。
後援会は竹山氏の妻が会計責任者、次女が事務担当者を務める。17年に、府医師政治連盟堺支部から500万円、府薬剤師連盟と市薬剤師連盟から各50万円、市獣医師連盟から2件計15万円の寄付を受けたが、報告書に記載していなかった。同年中に政治団体から受け取った寄付金計730万円の84%を占めるという。
また、政治資金規正法では、1回の政治資金パーティーで20万円を超えるパーティー券購入者を報告書に記載するよう義務づけているが、17年7月に後援会が開いたパーティーで、府医師政治連盟堺支部の150万円など計3件、274万円分が記載されていなかった。
竹山氏は17年9月の市長選で大阪維新の会の候補を破って3選された。竹山氏によると、選挙後、報告書をつくる次女への引き継ぎが不十分だったという。
後援会は15~17年の毎年1月に政治資金パーティーを開催。各年とも政治資金収支報告書に記載された収入は700万円と同額になっていた。この点についても、竹山氏は「(次女から)だいたいの参加者数で丸めた金額で出していたと聞いた。書類を精査し、修正する」と説明した。
竹山氏は「後援会が家内態勢でずさんだった。監督責任を感じている」としつつ、「進退は考えていない。(報告書を)修正することが責任だ」と辞職については否定した。(加戸靖史)