衣料品通販サイト「ゾゾタウン」を運営するZOZO(ゾゾ)は26日、昨年12月に始めた有料会員向け割引サービスで、非会員向けにも割引価格を表示するかどうか、アパレル側が選べるようにしたと発表した。非会員にも割引価格が表示されることで、ブランド価値が下がるとアパレル側が反発。販売をやめる「ゾゾ離れ」が起きていた。
割引サービスは「ZOZOARIGATOメンバーシップ」。年3千円か月500円を払って会員になると、ゾゾタウンの全商品が10%(初月は30%)割り引かれる。割引原資はゾゾが負担する。割引は有料会員のみが対象だが、利用者の多くを占める非会員向けにも割引価格が表示されていた。アパレル側は「単なる安売りにとられかねず、ブランドの価値を損ねる」などと反発。今年1月末時点で全体の3%超にあたる42ショップが商品の販売を取りやめていた。
前沢友作社長は1月の決算説明会で「影響は極めて軽微だ」と強調したが、今回の見直しは、一連のゾゾ離れを火消しする意味合いもあるとみられる。ただ、割引自体は続けるため、アパレル側の不満は解消されない可能性がある。(筒井竜平)