アジア最大級のカメラ見本市「CP+(シーピープラス)」が28日、横浜市のパシフィコ横浜で始まった。メーカー各社が展示に力を入れるのは、スマートフォンと差別化できる「個性派カメラ」だ。大型の画像センサーによる高画質や人工知能(AI)による自動撮影機能を売りに、縮小するカメラ市場で生き残りをめざす。
会場で人だかりが見られたのは、各社の新しい高級ミラーレスカメラの展示だ。上級者向けの一眼レフカメラに使う大型の画像センサーを採用したソニーが先行してきたが、ニコンとキヤノンが2018年に相次いで新製品を出して追随し、パナソニックも今年3月に参入する。
富士フイルムは、これらよりもさらに大きな画像センサーを搭載した高級機「GFX100メガピクセルズ」を出展。「世界最高画質のミラーレス」をめざして開発中だという。プロや愛好家をターゲットに、6月までに売り出す予定。想定価格は100万円台だ。
業界団体の統計によると、18年に国内メーカーが全世界に出荷したデジタルカメラは前年比22・2%減の1942万台だった。ただ、ミラーレス型に限れば伸びており、各社は主戦場に位置づけている。富士フイルムのカメラ事業を束ねる飯田年久氏は「競争は激しいが、お客さまの高画質への意識も高まっていてチャンスだ」と話した。
画質以外の個性を際立たせる戦…