サッカー日本女子代表(なでしこジャパン)=世界ランキング8位=が5日(日本時間6日)、米フロリダ州のタンパで国際大会「シービリーブスカップ」最終戦のイングランド=世界ランキング4位=戦に臨む。勝ったチームが優勝という一戦であるとともに、6月開幕のワールドカップ(W杯)フランス大会1次リーグ最終戦での対戦に向けた前哨戦にもなる。
日本のイングランドとの通算成績は、1勝2敗2分け。2015年W杯カナダ大会準決勝では、終了間際に日本がイングランドのオウンゴールで勝ち越し、決勝に進んだ。
イングランドは大きな体格をいかした激しい競り合いが持ち味。ただ、今大会は様相が少し違う。マンチェスター・ユナイテッドでプレーしていた元イングランド代表DFのフィル・ネビル監督が指揮するチームは、足元でつなぎ、ゴールに迫るのが特徴だ。第2戦では、15年W杯優勝の米国(同1位)を相手に積極的に仕掛け、一時は勝ち越す展開で、引き分けた。
今大会での対戦は、昨年12月のW杯組み合わせ抽選会前に決まっていた。イングランドについて、高倉麻子監督は「身体能力も高く、スピードもある。組織的にも洗練されている」と分析しつつ、「まだ(W杯まで)3カ月ある。お互い変化していくと思うので、あまり余計なことは考えず、集中したい」。
FW横山久美(長野)は「強い、うまいイメージがある。しっかりつないでくる」と気を引き締める。
ただ、チーム状態は万全ではない。4日は試合会場で約1時間練習したが、初戦の米国戦でゴールを決めたMF中島依美(神戸)が体調不良で練習を回避。主将のDF熊谷紗希(リヨン)ら3選手がインフルエンザを発症し、ベストメンバーで臨むことは難しそうだ。
今大会は、日本、イングランド、米国、ブラジルが出場し、4チームによる総当たり戦。日本(勝ち点4)―イングランド(4)が引き分けた場合、その後行われる米国(2)―世界ランク10位のブラジル(0)戦の結果によって、優勝チームが決まる。(堤之剛)