赤ちゃんの授乳と離乳食に関する国の指針に、母乳によるアレルギー予防効果はないことが盛り込まれることが決まった。2007年以来、12年ぶりとなる指針改定は、母乳への過度な期待が親たちを悩ませている現状を踏まえ、授乳の支援の見直しを呼びかけている。
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8日、厚生労働省の「授乳・離乳の支援ガイド」改定に関する研究会で、改定案が大筋で了承された。改定案では、卵アレルギー予防のため、離乳食の初期から卵黄を与えることも盛り込まれた。19年度から全国の産科施設や保健師らが指導の根拠にするほか、母子手帳にも反映される。
現行指針は、母乳が乳幼児期のアレルギー疾患予防に一定の効果があるとの研究結果を紹介していた。これに対し改定案は、最新の知見をもとに「予防効果はない」と明記。粉ミルクや液体ミルクを選ぶ親の決定も尊重するべきだとし、「母親に安心感を与える支援が必要」とした。
母乳育児は世界保健機関(WH…