中古携帯電話の販売業者らが、端末の格付け基準などの自主的な指針を作り、8日に公表した。消費者に端末の品質を分かりやすく示し、購入しやすくする狙い。携帯料金の引き下げに向け、安価な中古端末を普及させたい総務省側からの提言を受けた取り組みだ。
指針は、中古端末を扱うゲオやツタヤなどでつくる業界団体リユースモバイル・ジャパン(RMJ)の会員企業などが策定した。この日会見したRMJの粟津浜一会長は「安心してリユース(中古)モバイル端末を利用できる世の中を目指したい」と話した。
中古端末の格付けは5段階で、販売時に表示する。液晶や背面などの傷や破損の状況に応じて、新品同様のSから、A~Cまで評価。損傷が激しいものは「J」として、基本的にリサイクルなどにまわす。また、販売前に端末の様々な機能が正常に動くかを確認する項目表もつくった。
基準を定めるにあたっては、総務省が昨年行った携帯電話利用者への聞き取り調査の結果を踏まえた。「中古端末を使わない理由」を複数回答で聞くと「きちんと動作するかわからない」が4割強、「傷やへこみがありそう」が3割弱にのぼるなど、品質への不安が大きかった。
中古の普及が進まないのは、使い終えた端末を売りに出す人が少ないことも一因だ。総務省の同じ調査では、端末を「自ら廃棄・保管」した人が6割にのぼった。売却しない理由では、特に個人情報の流出への懸念が強い。
そこで指針では、業者が買い取った端末の情報について、行うべき消去作業の内容についても定めた。
MM総研の調査では、国内の中…