業績不振が続く大塚家具は11日、現在の取締役7人のうち5人を入れ替える31日付の役員人事を発表した。同日に開催する株主総会で正式に決める。大塚久美子社長は続投するが、資本支援を決めた企業の意向もくむ形で経営陣を大幅に刷新し、本業の立て直しを急ぐ姿勢を鮮明にした。
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新しい取締役候補5人のうち、社外取締役3人はすべて入れ替え、資本支援をとりまとめたネット通販企業、ハイラインズの陳海波(ちんかいは)社長(45)、元トヨタ自動車理事の田中満雄氏(74)、元住友商事副社長の佐々木新一氏(67)の3人を新たに起用する。社内取締役2人も交代させ、上野一郎執行役員と狛(こま)裕樹経営企画室長の2人を昇格させる。
取締役にとどまるのは久美子氏と佐野春生(はるお)氏の2人だけ。久美子氏と旧知の仲とされ、久美子氏が父の大塚勝久氏と経営権を巡って争った「お家騒動」で久美子氏を支持した社外取締役の弁護士と大学院教授は退任する。大塚家具によると、今回の人事案はハイラインズとの協議を経て決めたという。取締役が「(久美子氏の)アドバイザーとして機能していない」(陳氏)との考えが反映された模様だ。
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