スピードスケートの男子500メートルで日本新記録の33秒79をマークした新浜立也(高崎健康福祉大)が12日、ワールドカップ最終戦があった米国から成田空港に帰国した。成田空港で取材に応じた新浜の一問一答は次の通り。
世界新の高木美帆が帰国「濃い、自信になる1年だった」
――この大会を振り返ってどうか?
「滑っている感覚では(男子500メートルで)33秒台が出ている感覚がなくて、村上(右麿)さんのタイムを抜こうという意識だけで滑っていた。うれしかったけど、びっくりしたというのが正直のところです」
――今シーズンが始まる前は、ワールドカップに出場するのが目標と言っていたが、大躍進してどう感じるか
「夏はここまで成績を残せる想像もしていなかった。シーズンが終わって、成長していたんだなと振り返って感動している」
――要因は?
「はっきりした要因はまだ分からないけど、全体的に技術面、体力面、少しずつ課題をつぶせたのが、ここまで成長できた要因ではないか」
――課題とは?
「コーナーワークでは今まではバランスを崩してミスをするレースが多かったのですが、少しずつそのミスが減って、安定感がついてきたのではないかなと感じています」
――海外でも新浜選手はすごい、と話題になっている
「今まであいさつされなかった選手に、リンクであいさつされるようになりました」
――自分の滑りの強み、特徴は?
「大きな体格をしていて、100メートルが強い、ラップもしっかり出せるというのが強みなのではないか」
――今後の目標を
「北京まであと3年あるので、さらに成長して、500メートルの世界記録を目標にしつつ、北京オリンピック金を一番の目標にしていきたい」
――スピードスケートは平昌五輪では女子選手が多く活躍しました。男子も強いんだということを、男子を担う存在としてどんな思いか?
「平昌オリンピックでは女子だけだったけど、今季は自分の中では男子の時代をつくりたいという思いがあって、日本の男子のトップを走れて、少しずつ男子の時代がつくれているのでは、と」
――33秒台を出して世界記録をつくった上で、そのまた何分か後に抜かれた。うれしさと悔しさの割合は?
「(自分では)記録が出るとは思っていなかったので、出たんだといううれしさと、抜かれて悔しいというのと半分半分」
――また抜き返すには何が必要か?
「全体的な技術面、コーナーワークの安定感が必要なのではないか」