日産自動車の取締役会への出席を東京地裁に認められなかったカルロス・ゴーン被告(65)=会社法違反(特別背任)などの罪で起訴=について、三菱自動車の首脳は12日夜、同社の取締役会への出席を拒否しない意向を示した。報道陣の取材に明らかにした。
カルロス・ゴーン もたらした光と影
6日に保釈されたゴーン前会長は日産の取締役会への出席を希望したが、日産は出席に反対する意見書を東京地検に渡していた。日産の意見書には①前会長はもはや経営に必要ない②事件関係者が影響を受けて証拠隠滅につながる恐れがある③前会長がいると圧迫されて議論しにくい――などの理由が記されていたという。
一方、三菱自の首脳は「日産とうちは状況が違う。日産と同じことをできるわけではないし、その必要もない」としたうえで、ゴーン前会長が同社の取締役会への出席を希望したら「ノーとは言わない」と述べた。ゴーン前会長側から、取締役会への出席の要望は12日時点で「全然ない」という。三菱自の取締役会は今月26日に予定されている。