京都・高山寺(こうさんじ)を築いた明恵上人(みょうえしょうにん、1173~1232)は40年間にわたって自身が見た夢を書き残した。この“夢”に焦点をあてた中之島香雪美術館(大阪市北区)の特別展「明恵の夢と高山寺」では、寺所蔵の国宝で漫画のルーツともいわれる「鳥獣戯画(ちょうじゅうぎが)」も特別公開。夢と幻想の世界へといざなう。
鳥獣戯画、ウサギの体形違う? 前半と後半で別の作者か
突拍子もなく断片的「鳥獣戯画」
愛らしい表情のウサギやカエルが人間のようなしぐさで躍動し、麒麟(きりん)や龍(りゅう)など空想上の聖獣も登場。高山寺に伝わる「鳥獣戯画」は、突拍子もなく断片的で、明恵が見た夢の世界のよう、ともいえる。
「鳥獣戯画」は甲乙丙丁(こう…