女子ゴルフのTポイント×ENEOS(大阪・茨木国際GC、6219ヤード=パー71)は24日、最終ラウンドが行われ、2位で出た32歳の上田桃子が5バーディー、3ボギーの69で回り、通算6アンダーで逆転優勝した。2017年のNOBUTAマスターズ以来の通算14勝目。日本選手が開幕から3連勝したのは2006年以来。
首位スタートの申ジエ(韓)と勝みなみが2位。小祝さくら、松田鈴英、蛭田みな美ら5人が4位だった。(時事)
上田「我慢、我慢」の勝利
「我慢、我慢」と自らに言い聞かせて回った上田に、勝利の女神がほほ笑んだ。前夜、原因不明の右手中指痛に襲われ、痛みをこらえての優勝だった。
夜半だった。前触れもなく激痛が走った。この日朝、トレーナーに診てもらい、痛み止めを飲んでも治まらず。「(ゴルフを)やれるだけでラッキー。パープレーで十分」と臨んだ最終ラウンドだった。
「下半身を使って打つことだけ。直感だけで回った」。その割には距離も落ちず、バーディーが先行した。8、9番の連続ボギーで首位の申ジエと3打差。しかし、手の痛みがあるので順位へのこだわりはなかったという。
「18ホールの完走」を目標に後半も残りホールを数えながらプレー。すると11、14、16番とバーディー。この間に申ジエが乱れて後退。「気が付いたらトップだった」
「けがの功名と言うか、無心でやることの大切さを改めて実感した。まさかですよ」。14勝目にして初めて味わう不思議な優勝だった。