タイの洞窟で昨年夏に閉じ込められ、全員が救出されて世界の注目を集めたサッカーチームの少年らが5日、来日し、東京都文京区の日本サッカーミュージアムを訪れた。少年たちは大仁邦弥館長から日本代表のユニホームが贈られ、笑顔を浮かべた。チャニン君(12)は「勉強もして、将来はサッカー選手になって両親のためにお金を稼ぎたい」と話した。
今回の来日を企画したのは、大阪市旭区の建材会社「コドモエナジー」。増水で水で満たされた洞窟から少年らを救出する際、ダイバーが同社開発の磁器製の蓄光タイルを明かりとして使った。そうした縁で今回の来日も実現した。
少年らは6日は福島県楢葉町と広野町にまたがるスポーツ施設「Jヴィレッジ」で、地元の子供たちと交流試合をする予定。
少年らは昨年6~7月、立ち入った洞窟に大雨による増水で閉じ込められ、遭難から18日目に全員が救助された。その間、洞窟で持っていたスナック菓子を少しずつ分けあって体力の消耗を防いでしのいだ。(堤之剛)