トランプ米大統領は5日、米連邦準備制度理事会(FRB)について「利下げし、量的緩和を進めるべきだ」と述べた。FRBは利上げを一時停止しているが、さらに踏み込んで注文をつけた形だ。最近、FRB理事の空席ポストに親しい元ピザチェーン経営者を送り込もうとするなど介入姿勢を再び強めている。
景気の過熱を防ごうとFRBは昨年4回の利上げを実施。これについてトランプ氏は「かなり景気を減速させてしまった」と評した上で「利下げと量的緩和をすればロケットのような成長があるだろう」と話した。ただし、5日朝に発表された3月の米雇用統計は好調で、通常なら利下げが想定される局面ではない。
FRB理事は現在、定員7人のうち2人が空席。トランプ氏は4日、元ピザチェーン経営者のハーマン・ケイン氏(73)を「私の友だちで、すばらしい人間だ」と述べ、指名する意向を示した。もう一つの空席にも、やはり親しい利下げ派のスティーブン・ムーア氏を充てたいとの意向をすでに表明している。
08年のリーマン・ショック後…