イスラエルのネタニヤフ首相は6日、9日にある総選挙を経て首相を続投することになった場合、パレスチナ自治区のヨルダン川西岸地区にある入植地を、イスラエルに併合するという考えを語った。地元テレビのインタビューに答えた。接戦の選挙戦で保守派の支持を固める狙いとみられるが、パレスチナの反発は必至で、「2国家共存」がさらに遠のくことになる。
イスラエルは1967年の第3次中東戦争で西岸地区を占領後、入植を進めてきた。占領地への入植は国際法違反だとされるが、すでに40万人以上のイスラエル人が西岸地区の入植地に住んでいる。
ネタニヤフ氏はインタビューで、首相に再選された場合の政策について「(西岸地区の入植地に)イスラエルの主権を適用する。(入植者は)誰一人として追い出さないし、パレスチナに主権は渡さない」と明言した。これまで、入植地の拡大を進める一方、西岸地区の併合は明言していなかった。
この発言について、パレスチナ解放機構(PLO)高官は「トランプ政権をはじめ、国際社会が免責を続ける限り、イスラエルは国際法に違反し続ける。我々は自らの権利を求めていく」とする声明を出した。
イスラエルの占領地をめぐって…