北九州市小倉南区の特定医療法人天臣会松尾病院で、看護課長だった60代の女性が8年にわたり、精神科の入院患者の預け金約1660万円を不正に引き出していたことが、病院と市への取材でわかった。うち半額を着服していたとみられる。病院は市の指導を受け、引き出し額の全額を被害者に弁済した。今後、市に最終報告書を出す。
病院では入院患者から衣類やタオルなどの日用品代などとして現金を預かることがある。病院や市によると、2016年4月に職員から「預け金の管理が規定通りでない」と申し出があり、不正が発覚した。
病院が課長に事情を聴くと着服を認め、08年以降に患者計37人の預け金約1660万円を引き出していたことが判明した。半額は患者の日用品購入などに使い、半額を私的に流用したとみられる。
預け金は専用のレジで管理し、…