北九州市小倉北区で5月、テレビ台の引き出しに4歳の息子を閉じ込めて死亡させたとして、逮捕監禁致死の罪に問われた配管工納富駿太被告(28)の裁判員裁判の初公判(松藤和博裁判長)が12日、福岡地裁小倉支部であった。納富被告は「自力で出られると思った。監禁しようとは思っていなかった」と起訴内容を否認した。
起訴状などによると、納富被告は5月11日、小倉北区砂津3丁目の自宅で、息子の優斗ちゃんが手足を折り曲げて入っていたテレビ台の引き出しを奥に押し込み、身動きがとれず脱出不可能な状態にし、低酸素脳症で死亡させたとされる。
検察側は冒頭陳述で、自ら引き出しに入っていた優斗ちゃんに、納富被告がベッドにいくよう言ったがきかなかったため腹を立て、引き出しを押し込んで監禁したと主張した。
弁護側は、被告が引き出しを押し込んだ行為は認めたうえで、監禁する意図はなかったため逮捕監禁罪は成立せず、重過失致死罪にあたると主張した。