福岡県築上町のし尿処理施設建設工事を巡る官製談合事件で、社員4人が贈賄や談合などの罪で起訴された九電工(福岡市)が23日、記者会見を開いた。西村松次社長は「すべてのみなさまにご迷惑をかけ、大変申し訳ございません」と謝罪する一方、事件への組織的な関与は否定した。
同席した檜垣博紀副社長は4人の起訴内容について、「事実ではないかと推察している」と説明。事件の背景について、「談合という古い考えが一部の責任者に残っていた」と話した。元築上町議に供与したとされる現金800万円のうち600万円は、九電工関連会社への架空発注で捻出していたという。
上層部の関与などについては、「現時点で見当たっていない」と述べた。今後も檜垣副社長をトップとする調査委員会が調査を続け、起訴された社員や上司の役員らの処分を検討するという。(枝松佑樹)