梁(はり)の長さで世界最長となるブランコが、北九州市若松区のグリーンパークに完成した。11日にはブランコとして機能するかどうかを証明してギネス世界記録に挑戦するイベントがあり、成功した。
ブランコは、円周状のスチール製の梁からぶら下がる座板が100座あり、梁の長さが163・35メートル。両隣の間隔だけでなく、前後左右の安全性も確保したため、ブランコエリアの面積は0・8ヘクタールもある。
ギネスワールドレコーズジャパンによると、これまでの世界最長ブランコは1998年にオランダで記録された133・99メートル。イベント用に造られ、現在は撤去されているため詳しいことはわからないという。
この日はギネス社から公式認定員が来園。長さが世界一であることに加え、100人同時にこいでブランコとして機能することを確認した。
参加した市内の小学5年生谷口小梅さん(10)は「2人乗りと違って、横にずらっと人がいるだけでなく、向かい側でこいでいる人の顔も見えて、みんなで一緒にギネス記録に挑戦している感じがして楽しかった。着地したときに靴に砂が入るほど、思いっきりこぎました」と話した。
北九州市が1億2100万円をかけて整備し、古代の円墳を思わせるような円状の丘の上に造った。市によると、ブランコは人気遊具でありながら、日本公園施設業協会の安全基準で決められた面積を確保できずに設置できない公園も多い。このため、無料部分も含めると200ヘクタール近くあり、市内最大の公園であるグリーンパークの広さを生かし、思いっきり遊べるブランコを企画したという。(井石栄司)