昨年の年の瀬、花をあしらったカツラに、派手なメイクがばっちりの男性が、ショーパブ「バーレスク小倉」(北九州市小倉北区)のステージに立っていた。
「けいこ~」
音楽に合わせて踊ると、観客から声援が飛んだ。披露した踊りは「ドラァグクイーン」。LGBTなどの性的少数者が、化粧をしてきれいな衣装をまとって踊りを披露することで、自らの存在を主張したことに由来する踊りだ。
ステージの主は「Mr.恵子」さん(29)。男性の恵子さんは、男性を愛するゲイであることを自ら公表している。「こうやって踊っていると、自分を表現することができて、とても心地いいんです」
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1989(平成元)年3月生まれの恵子さんは、恋愛対象が男性であることに気づいたのは2002年、中学2年の時だった。
《国内外で性的少数者への理解…