太宰治の名作が21~23日、舞台作品「走れ!メロス。」として福岡市で上演される。障害者が主役になる「身体的にバラエティあふれるひとたちの演劇公演」の第2作で、演じるのは電動車いすの障害者ら。障害を乗り越えて頑張るという「感動ポルノ」に陥らず観客の障害者観を揺さぶる作品をめざす。 原作では「太陽の、十倍も早く走った」メロスを、脳性まひや脊髄(せきずい)小脳変性症、筋ジストロフィーなどのため歩行が不得手な男女6人が演じる。走る場面は、電動車いすの速度を上げて表現。スティックで自在に操る車体は体の一部と化しており、「自力では歩けない」という不全感は見受けられない。 「重い障害があっても心豊かに人生を生き抜く」ことを支援する認定NPO法人「ニコちゃんの会」(福岡市城南区)などが主催する。前作「BUNNA」は2015~17年に上演し、好評を博した。今回は、昨年6~7月にワークショップ兼オーディションで出演者18人を決めて今年11月から本稽古を始めた。 東京のプロ劇団「山の手事情社」所属の倉品淳子さんが前作に続き演出を担当する。障害者を起用する理由を「舞台という非日常の場には非日常的な身体がふさわしい。障害者は劇にリアリティーをもたらす」。 障害者を「できない人」と見なして「守ろう」というのでは、障害者との間に壁を作るばかりか、障害者の挑戦する意欲をそぐことになる――。倉品さんは壁を作らず出演者には限界ぎりぎりまで演技を要求する。「私の言うとおりにしようとするだけではダメ。それを超える表現が出てこないと」と奮起を促す。 メロス役の一人、森裕生さん(36)は脳性まひで、「ミスターハンディー」の芸名で活躍するマジシャン。「新しい自分を探したい」と前作から参加した。10年以上になるマジックの舞台経験は通用せず、倉品さんの指導で一から演技を学び、「お客さんに通じるのはテクニックではなく全力投球だ」と気づかされた。「色んな制限の中で暮らしていると、自分の限界を低く設定しがちになる。それを取っ払うのがこの劇」と話す。 同じくメロスを演じる脳性まひ… |
車いすで「メロス」疾走 限界取っ払う舞台、障害者自ら
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