サッカー元日本代表のMF長谷部誠が26日、古巣・浦和に「里帰り」を果たした。埼玉スタジアムで小学生から高校生までの幅広い年代の子どもたちとふれ合い、「プロ選手への道はひとつじゃない。現時点で自分よりうまい選手がいても、あきらめずに自分の形を探して、上をめざしてほしい」と呼びかけた。
長谷部は2008年にドイツに渡った後、「勝手に(浦和を)出て行った立場だったので遠慮もあった」と振り返る。今回、浦和とドイツ・ブンデスリーガの共同企画で埼玉スタジアム訪問が実現した。「浦和での学びを積み重ねてきた結果、35歳になっても欧州のトップリーグでサッカーができているんだと思う。感謝したい」
長く主将を務めてきた日本代表は昨年のワールドカップで区切りをつけ、「一サポーターとして応援したい」という。6月の親善試合に向けた日本代表に17歳のMF久保建英(FC東京)が初選出されたことについては、「自分は高校時代、学校の試合に出るので精いっぱいだった。17歳で代表に選ばれるのは本当にすごいこと」と驚きを隠さなかった。
一方、「世界には16~18歳でプロチームのレギュラーを張る選手がごろごろいる」と指摘。「長い間、日本代表の顔となる選手たちがあまり変わっていなかったのは事実。これからは久保選手のような若い選手たちがどんどん出て、競争していってほしい」(松本麻美)