サボりじゃないよ、充電だよ――。寝具大手の西川と福岡市は29日、昼寝をして、ウトウトせずに効率よく仕事をしようという取り組みを立ち上げた。
「パワーナップ」と呼ばれる15~20分程度の軽い昼寝(ナップ)を広める。市内の会社向けに、快眠のコツなどを伝授するセミナーを無料で開く。
「チャージ中」と英語で書かれたフード付きブランケット千枚を、参加企業に配る。肌触りの良いタオル地で、「よだれもふけます」と西川八一行(やすゆき)社長。
西川社長によると、効率的な昼寝のためには、心の落ち着く音楽がかすかに流れている仮眠室などを利用するのが理想的で、机にうつぶせになる姿勢などがおすすめ。時間が長すぎると、夜の睡眠の質の低下を招くこともあり、注意が必要だという。「惰眠をむさぼっているとしてサボりの象徴とみられることもあったが、それは間違い」と昼寝のススメを説く。
この取り組みは、人生100年時代をうたう市の健康増進事業「福岡100」の一環。西川社長と記者会見に臨んだ高島宗一郎市長は「昼寝イコールサボっているという感覚を変えていくのが大事。市から発信していく」と意気込む。職員にも、まじめに昼寝をするようハッパをかけることになりそうだ。(横山翼)