米南部バージニア州バージニアビーチの市の施設で5月31日午後、男が銃を乱射した。警察当局によると、少なくとも12人が死亡し、4人が負傷して病院で手当てを受けているという。銃を乱射した男は市の職員で、死亡したという。
警察当局によると、男は同日午後4時すぎ、市役所や警察など行政機関が集まるエリアにある、市の公共事業部門や都市計画部門が入る建物に入るなり、無差別に発砲。駆けつけた警官と銃撃戦となり、死亡が確認された。男は市の公共設備部門に長く勤めていたが、「不満を抱えていた」という。地元メディアによると、前日に解雇されたという情報もある。負傷者には警官も含まれており、防弾チョッキで一命をとりとめたという。
銃撃戦があった市の施設にいた女性は、地元テレビ局の取材に「オフィスのドアの前に机を並べてバリケードをつくった。銃声と警官の『伏せろ』という声が聞こえ続けた」と震えた声で話した。
バージニアビーチは人口約45万人で、バージニア州最大の都市。首都ワシントンから南に250キロほど離れた大西洋沿いにある。ボビー・ダイヤー市長は事件後、「市の歴史でもっとも破滅的な日だ」とコメントした。(ワシントン=香取啓介、ニューヨーク=藤原学思)