米南部バージニア州バージニアビーチで5月31日に起きた乱射事件で、少なくとも12人が犠牲になり、容疑者の市職員の男も警察との銃撃戦の末、死亡した。米国では今年4人以上が被害にあった銃撃事件はこれで150件目。銃規制が叫ばれる中、銃の暴力が繰り返されている。
米バージニア州で乱射、12人死亡 犯人の男死亡
事件の一報が警察に入ったのは31日午後4時過ぎ。現場となった市の行政部門が入る施設に警官が駆けつけ、容疑者の男と銃撃戦になった。単独の犯行と見られるが、3階建てビルのすべての階で犠牲者が出て、4人が病院で治療を受けているという。
警察によると、男は公共施設担当のエンジニアとして約15年間勤めていたドウェイン・クラドック容疑者(40)。周囲に不満を漏らしていたという。市によると、犠牲者12人のうち11人は市職員だった。
事件に使われたのは45口径の拳銃。消音器や弾薬の数を増やせる複数の「拡張弾倉」も備えていた。米メディアは、男は合法的に銃を購入したと報じている。警察によると、現場や男の自宅からは他にも銃器が見つかったという。
米国の連邦法は銃器の購入ができる年齢について、拳銃は21歳以上、ライフルは18歳以上と規定。購入に許可や免許が必要か、携帯が許されるかは州によって異なる。消音器や拡張弾倉の所持は、連邦レベルでは禁じられていない。全米ライフル協会(NRA)によると、同州では銃の購入に許可や登録は必要なく、拳銃は公の場で携行することも認められている。
米国では乱射事件のたびに、殺…