パリのローランギャロスで開催されているテニスの4大大会第2戦、全仏オープンは4日、男子シングルスの準々決勝2試合が行われる。1933年の佐藤次郎以来、 日本男子86年ぶりの準決勝進出をめざす第7シードの錦織圭(日清食品)は、大会2連覇中で第2シードのラファエル・ナダル(スペイン)と対戦する。
錦織、8強入りに「チョレイの気分、けど元気なかった」
ナダルは現在世界2位。錦織は「クレーでは1番強い選手。崩すのがすごく難しい」と警戒する。
「1番」と言うだけの根拠がある。ナダルはクレーコートで驚異的な記録を残している。通算戦績は433勝39敗で、勝率は91・7%(3日現在)。なかでも全仏は、優勝回数が歴代トップの11回、通算90勝2敗で勝率は97・8%を誇る。
今季のクレーコートでは珍しく3敗を喫しているが、全仏では好調を維持している。1回戦からの4試合で、わずか1セットしか落としていない。3日に33歳の誕生日を迎えたが、衰えは感じられない。ナダルは準々決勝に向けて「タフな試合になる」と話しているが、錦織とは10勝2敗と大きく勝ち越しており、負けたのはハードコートだけだ。
錦織は3、4回戦と5セットを戦っており、明らかに消耗している。しかも4日は前日から連戦となる。
勝機は心身ともにどれだけ回復できるかにかかる。「多分フレッシュ(な状態に戻るのは)は無理です。(勝つには)長いラリーが必然的に多くなる相手なので、どうにかしてリカバリーしたいと思う」
試合は、現地午後2時(日本時間午後9時)開始の女子準々決勝のあとに、行われる予定。(パリ=遠田寛生)