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日産自動車が今月25日の定時株主総会に諮るコーポレートガバナンス(企業統治)の改革案に対し、筆頭株主の仏ルノーが投票を棄権する意向を示したことで、資本関係の見直しをめぐる両社の攻防に静観を決め込んできた日本政府の姿勢に変化が出始めた。日産の統治改革を進めたい日本政府と、統治改革より日産への影響力の維持にこだわる仏政府とのさや当てが激しくなる可能性もある。 「ルノーが(改革案に)棄権するのか賛成するのかは、重大な関心を持って注視していく」。世耕弘成経済産業相は11日の閣議後会見でこう述べ、棄権の意向を突然表明したルノーや仏政府を牽制(けんせい)した。世耕氏は、両社の提携のあり方は「民間企業同士の問題」で、当事者で決めるべきだとの姿勢を貫いており、従来の発言より踏み込んだ。 ルノーはフランスの元国営企業。いまもルノー株の15%を握る仏政府は大株主として経営に大きな影響力を持ち、日産との経営統合を再三求めてきた。一方、日産株を持たない日本政府は、株主として日産の経営に口出しはできない。ルノーとの資本関係の見直しに権限もなく介入すれば、「無理やり経営統合を阻止しようとしている」との印象を与え、両社の経営統合に前のめりな仏政府やルノーを刺激しかねず、表立った言動を控えてきた。 日産は株主総会での承認を経て… |
ルノー「棄権」に経産相「重大な関心」、静観から一転
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