大阪銀行協会は10日、高島誠会長(三井住友銀行頭取)の後任に、鵜川淳・池田泉州銀行頭取が同日付で就く人事を決めた。任期は1年。鵜川氏は就任会見で、収益が厳しい地方銀行が政府から合併や再編を促されていることについて「(収益の)回復手段は再編だけでない」と語り、慎重な姿勢を示した。
鵜川氏は、不良債権が問題となったバブル経済崩壊時には銀行再編が有効だったとしたうえで「今は不良債権など(の問題)があるわけではない。合併には時間とコストがかかる。厳しい収益環境のなかで、合併コストをどのぐらいの期間で回収するのかもみていく必要がある」と指摘。「合併によらなくても営業の改革、店舗の統合、抜本的なコスト削減に各行が取り組んでいる。回復シナリオは合併や再編がいいのか、違う方法がいいのかは、各行が判断することになるのではないか」とした。(生田大介)