イエメン内戦に軍事介入するサウジアラビア主導の有志連合軍は12日、サウジ南部アブハの国際空港が攻撃され、26人が負傷したと発表した。イランの後ろ盾があるイエメンの反政府武装組織フーシが、犯行を主張した。
同軍によると、現場は空港の到着ロビー。負傷者には子ども2人と女性3人が含まれ、計8人が病院に運ばれたという。フーシの影響下にあるメディアは同日、「ミサイルで標的を正確に攻撃した」と伝えた。サウジが報復攻撃をすれば、イエメン市民が犠牲となる可能性もある。
フーシは5月14日、ドローンを使ってサウジの石油パイプライン施設を攻撃。同施設は一時、稼働が停止した。サウジはイランが攻撃を命じたと主張しており、今回の空港への攻撃でさらに中東地域の緊張が高まる恐れもある。
イエメンでは2015年から続く内戦が泥沼化。サウジなどが暫定政権を支援し、イランはフーシの後ろ盾となって、両国の代理戦争の様相を呈している。(ドバイ=高野裕介)
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