千葉ポートアリーナであったフェンシングのアジア選手権で、日本代表選手のユニホームの太ももに変化が起きていた。「個人枠」が設けられ、自らを支援する企業のロゴを1社だけ入れられるようになった。
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17日にあった女子エペの団体戦。円陣を組んだ選手たちは、それぞれ太ももに異なる企業のロゴを付けていた。黒い太字で「山九」、薄い水色で「Nabtesco」……。
遠征には年間300万円近く
かねて選手会からは、支援企業の露出を増やしたいという要望があった。昨年9月、ユニホームの国際的な規定が変わり、ロゴを一つ追加できるようになると、日本フェンシング協会はその枠を選手個人に与えることにした。
そもそもの背景に、選手個々にビジネスマインドを求める協会の姿勢がある。太田雄貴会長は、北京五輪で銀メダルを獲得した際も就職先がなく、自ら就職活動をした元「ニート剣士」だ。「選手の自主性を認めて、自分で考えて行動する枠組みを作りたかった」とという。
今のフェンシング選手のピークは20代後半~30代。大学を卒業して6年程度で成熟すると考えられている。代表クラスでは遠征に年間300万円近くかかるが、協会は全てを負担できず、一部の選手は自腹を切ることもあるのが現状だ。
協会の宮脇信介専務理事は、「…